疫学:主に、ウイルスや細菌感染、物理的刺激などによる急性鼻炎と慢性鼻炎に分類される。急性期は鼻汁が漿液性だが、慢性期に移行すると粘液性に変化する。慢性鼻炎は単純性慢性鼻炎、肥厚性鼻炎に分類される。この他、アレルギー性鼻炎、降圧剤(レセルピンなど)や向精神薬(クロルプロマジンなど)などによる薬物性鼻炎、結核や梅毒などによる特殊性鼻炎などがある。
原因:ウイルスや細菌感染、物理的刺激、薬害、結核、梅毒など。
一般的な治療法:抗原の除去と回避、薬物投与、アレルゲン免疫療法、手術、レーザー治療など。当院の治療法:基本的には頸部へ刺鍼します。血流が改善し、頸部の筋肉がほぐれると、神経の興奮が収まり、鼻の炎症が鎮まることがあります。鼻炎が長く続いていると、鼻をかむ動作で重度の首肩コリ、背痛が発生しやすくなり、上半身が常にこわばって、肩の力が抜けないような状況に陥ってしまうことがよくあります。上半身のコリ、特に頸部のコリは自律神経の興奮を促し、鼻へ分布している神経、血管を圧迫し、鼻の炎症を悪化させます。鼻の器質的な異常や薬物などに由来する鼻炎の場合、針治療は根本的な解決にはなりませんが、炎症を副作用なく抑えるという対症療法的な効果は期待できます。鼻粘膜の肥厚による鼻閉にも針治療は一定の効果が見られます。
当院の治療法:花粉症は花粉が主な原因であると言われていますが、実際には花粉よりも、頸部のコリに原因があることが多いようです。近年、花粉症は腸内細菌が関係しているなどと騒がれており、メディアの影響もあり、高級な乳酸菌飲料やビフィズス菌の錠剤、高価なヨーグルトを毎日のように欠かさず摂取している人も増えているようです。しかしながら、実際のところ、腸内細菌に執着してたり、アレルギー薬を服用してみても、花粉症患者は一向に減る気配がなく、むしろ、年々増加しているように感じられます。当院では、ストレスや過労などによって首コリが酷くなると花粉症が悪化することや、頸部へ刺鍼すると花粉症の症状が軽減されたり、消失することに経験的に気が付いており、花粉症に悩む患者様を一人でも多く改善させることができるよう、花粉症に対する鍼灸治療にも力を入れています。一般的には、首コリや日常的ストレスが軽度であれば、頸部へ数回刺鍼することで眼や鼻の炎症がすぐに収まり、投薬不要となるケースが多くみられます。また当院では通常、刺鍼中すぐ鼻が通るようになる方が多いです。薬は短期服用でも副作用がみられることが少なくないですから、まずは当院で3回程度施術してみることをおすすめいたします。