• HOME
  • >
  • 目の症状

疫学:休息しても十分な回復が得られない眼の疲労感のこと。眼痛、眼のかすみ、羞明(しゅうめい)、前頭部痛などの症状を伴うことがある。
原因:眼の酷使(視作業過多)、眼の屈折または調節異常、眼鏡などの度が合っていない、照明や生活・仕事環境などの外的要因、心因、
注意点:眼科的検査によって、他の原疾患・全身疾患の有無を調べる必要がある。
一般的な治療法:原疾患があれば、その治療に準ずる。基本的には眼を休ませる。コンタクトレンズで疲労感が増すようであれば、眼鏡に変更する。
当院の治療法:慢性的な眼精疲労があると、首肩コリが常態化していることが多いです。したがって、基本的には首肩コリの治療も同時に行います。特に、大脳を循環し、眼の後ろまで伸びている内頚動脈が頸部の筋肉のコリで圧迫されていることが眼精疲労の大きな原因になっていることが多いため、首への適切な刺鍼が必須です。ちなみに、椎骨脳底動脈循環不全症のように、後頭葉の血流不全によって視力障害が出ることは医学的に知られていますが、後頚部への刺鍼は確かに眼に良い効果が見られます。実際に、1回目の施術直後に「眼がスッキリと楽になった!」と訴える患者が多いですが、首肩コリが完全に無くなるまで治療を続けた方が、眼精疲労は再発しにくくなるようです。ちなみに、器質的異常が見られない眼の奥の痛みや閃輝暗点なども、頸部への刺鍼で症状が消えることがあります。通常、3~7回程度の治療を1クールとして経過を見ながら施術します。ストレス過多で食いしばりが併発している場合は、顎の治療も必要ですので、仰臥位と伏臥位の施術の合計10回前後を1クールとします。頸部へ刺鍼しても眼輪筋付近や眼の奥のコリが残る場合は、眼輪筋や眼窩内へ刺鍼します。眼窩内周囲は内出血を起こしやすく、2~3週間程度、殴られたような痕が残ることがあるため、希望者のみ、必要があれば安全深度内にて刺鍼します。
 

疫学:涙腺の分泌不全によって、角膜・結膜面の涙液層が不安定となり、眼の渇きを感じる。また、点状の角膜・結膜のびらん、角膜表面のフィラメント形成、充血、眼痛、視力障害なども見られることがある。
原因:ストレスの他、シェーグレン症候群、ライリー・デイ症候群(涙腺組織は正常)、先天的涙腺無形成(涙腺低形成)、トラコーマ(涙腺導管の瘢痕性閉塞)、涙腺摘出術、三叉神経の障害(分泌障害)、サルコイドーシス、リンパ腫、白血病、アミロイドーシス、薬害(アトロピン、β遮断薬など)などが原因となる。
注意点:原疾患の有無の鑑別が必要である。
一般的な治療法:原疾患がある場合は、原疾患の治療が優先となる。人口涙液の点眼、軟性コンタクトレンズによる角膜保護、涙点閉塞など。
当院の治療法:基本的には眼精疲労の刺鍼と同じで、頸部への刺鍼が中心となります。
 

当院の治療法:花粉症は花粉が主な原因であると言われていますが、実際には花粉よりも、頸部のコリに原因があることが多いようです。近年、花粉症は腸内細菌が関係しているなどと騒がれており、メディアの影響もあり、高級な乳酸菌飲料やビフィズス菌の錠剤、高価なヨーグルトを毎日のように欠かさず摂取している人も増えているようです。しかしながら、実際のところ、腸内細菌に執着してたり、アレルギー薬を服用してみても、花粉症患者は一向に減る気配がなく、むしろ、年々増加しているように感じられます。当院では、ストレスや過労などによって首コリが酷くなると花粉症が悪化することや、頸部へ刺鍼すると花粉症の症状が軽減されたり、消失することに経験的に気が付いており、花粉症に悩む患者様を一人でも多く改善させることができるよう、花粉症に対する鍼灸治療にも力を入れています。一般的には、首コリや日常的ストレスが軽度であれば、頸部へ数回刺鍼することで眼や鼻の炎症がすぐに収まり、投薬不要となるケースが多くみられます。薬は短期服用でも副作用がみられることが少なくないですから、まずは当院で3回程度施術することをおすすめいたします。