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健康になるための5つの習慣

 

 
健康にとって最も重要なのは、魚や米を中心とした伝統的な日本食を基本に粗食小食を常とすることと、心を安らかにし自律神経を安定させること、有酸素運動を積極的に行い、ある程度の筋肉量とその柔軟性を保つこと、睡眠時間帯を一定させ、6~7時間は眠ることです。これが可能となれば、自ずと心身の状態は良く保たれ、病気になりにくい身体になります。心身に不調が出た場合、鍼灸治療で筋肉をゆるめ、心身の安定を図ることも有効ですが、「病は日常から作り出される」と考えれば、日常生活を見直すことが最も重要です。
 
病気や体の不快症状は、体が何らかのバランスを失ったことによる警告のようなものですから、それを機会に日常生活を出来る限り改善することが必要になります。当院では鍼灸治療と日常生活の改善を同時進行させることで、より早期の健康回復を実現したい、と考えています。以下の項目を参考に実行していただき、皆さまがより健やかな人生を過ごされんことを、切に願っております。
 

笑うこと

人は心から笑う時、自然と腹式呼吸になります。子供のように屈託なく笑えると、とても爽快な気分になります。社会人は毎日多くのストレスに囲まれ、腹の底から笑うことを忘れてしまいがちです。笑いという腹式呼吸を意識的に行えば、自ずと腹圧が高まり、内臓や全身の血流が改善され、代謝効率が良くなります。また、顔の筋肉は笑うことで大いに刺激されますから、後には表情が豊かになり、結果として運も向上するやもしれません。笑うことを忘れてしまった大人は無表情が常となり、顔の血流が悪化することになるので、顔面マヒになる確率も高まります。とにもかくにも、笑いは副交感神経を優位にし、代謝を促進し、脳内ホルモンの状態を正常にし、免疫機能を向上させるため、病気になりにくい状態を可能にします。日常的に笑う機会が無い人は、落語やお笑いDVDなどを利用して、意識的に笑う時間をつくりましょう。
 

運動と睡眠

「適度な運動を」と医者から言われても、仕事が忙しければ運動する気力もわきませんし、時間も余裕も作れません。確かに休日などに時間を設けて運動出来ればベストですが、そのような余裕が無い場合は、仕事中や仕事の合間に時間を作るしかありません(細かい事を言えば、仕事中のように極度の緊張下で筋肉を使うのと、リラックスした状態で筋肉を使うのとでは、大きな違いがあります。当然ながらリラックスした状態で運動した方が健康には良いです。ですから、理想は嫌な事を忘れて、好きなように、楽しんで運動をする事です。ゆえに、仕事を心から楽しめたり、仕事が良い運動であると思えれば、働く事が良い運動となり、自ずと健康は維持されます。)。例えば立ち仕事ならば、太ももの筋肉を意識的に使うような運動をしてみましょう。太もも(大腿四頭筋)は体で最も大きい筋肉であり、他の筋肉をチョコチョコ動かすよりは、太もも(=下半身)の筋肉を使う方が代謝の面でも血液循環の面でも、最も効率的かつ効果的です。また重力で下半身に鬱滞しがちな静脈血は太ももの筋肉を使うことで還流が促進されますので、ウォーキングや水泳、スクワットなどは、全身の血流改善に大いに役立ちます。特に毛細血管の増加を促進させ、血流の維持に役立つ有酸素運動、特にウォーキングなどは遅筋(赤身)の割合を増やしますから、全身の症状改善、基礎体温の上昇、冷えの改善などに貢献します。ついでに、下半身がむくみやすかったり、静脈瘤が出来やすい人は、定期的に逆立ち(=ヨガでいえば「シルシアーサナ」など)や足を上げる体操も行いましょう。運動や体操が面倒な人は、オムロン製やルルド製のクッションマッサージ機で臀部や脚の裏を刺激したり、山善製のローラーマッサージャーなどで足裏を刺激するのも良いです。本来は、睡眠については積極的に対策するまでもありません。なぜなら運動(=活動)は睡眠と表裏の関係にあるものであり、生物は適度に「動く」と、適度に「休む」ようにDNAにプログラムされているからです。したがって、自然に適った生き方をしている人には不眠症など存在するはずもなく、毎日自然な眠りが訪れるものです。つまり、良い睡眠とは、日中の過ごし方如何によるものとも言えます。ちなみに80年代にヨガブームで世界を席巻したとある某人は、不眠症患者の治療について「眠くなるまで寝なければ良い」というようなことを言ってましたが、これはある意味正解かもしれません。なぜなら、生物は眠らないと死んでしまう場合がほとんどですから(世の中には全く眠らない人もいるそうですが)、通常はずっと起きていたら、知らぬうちに眠ってしまうものだからです。眠れぬ眠れぬと、イライラして交感神経を興奮させる人より、まぁ寝なくても何とかなるかな、というユルさがある人の方が交感神経が鎮まりやすく、不眠症になりにくいものです。「病は気から」と言いますが、とらえ方によって脳波、ホルモンの分泌状態、神経の興奮度合い、心拍数、呼吸の速度等は大きく変化しますから、出来得る限り物事のとらえ方を変えてみようとすることも重要です。夕飯は炭水化物や糖分を控えめにし、量は少な目で、遅くとも20時ころまでには済ませて23時くらいには就寝するのが理想です。そうすることで睡眠時、血糖値が急激に上下する可能性が少なくなり、副交感神経が安定して安眠出来るようになります。同様の理由で就寝前の激しい運動、まぶしいくらいの照明(夜は白熱灯などの間接照明のある暗めの部屋で過ごすとメラトニンが分泌されやすくなる)、テレビの雑音や光刺激などは控えるのが賢明です。寝具は寝返りが打ちやすいように、柔らかすぎず、硬すぎないマットレスを敷くことをお勧めします。
 

 

温冷浴

中国医学には“通则不痛,痛则不通”という言葉があります。これはつまり、全身の血流に滞りが無ければ、病態は発現しえない、という意味です。温冷浴は主に、自律神経の安定と全身の血流改善に役立ちます。よって、長期間継続すれば、体質改善も可能です。ちなみに温冷浴は、院長が最も患者さんにおススメしたい健康法です。自宅で行う場合、冷浴はシャワーが基本になってしまいますが、出来れば、水風呂を併設した温泉施設などで行うほうが効果的です。外気温の高い夏に始めるのが理想です。
*心疾患や脳血管障害、肥満症、高血圧などの持病がある場合や、乳幼児や高齢者の場合、温冷浴はリスクがありますので、おすすめしません。
 

 

伝統的な日本食のススメ

食を正すことが最も重要です。現代のほとんどの病は抗生剤や成長ホルモン剤まみれの肉食や乳製品の取り過ぎ、食品添加物や薬の取り過ぎ、過食偏食によるものであると言っても過言ではありません。食べ過ぎは自律神経を乱し、様々な不調を呼び起こし、結果的に寿命を縮めることになります。当然ながら、食の異常は脳の働きを阻害し、精神異常を引き起こしかねません。
 
なぜなら、食べる量が多いとそれだけ消化に時間がかかりますし、内臓がずっと働いていれば、血液は内臓を中心に集まってしまい、脳への血流量が減少し、結果として脳への酸素・栄養供給が減少し、脳の働きが低下します。特に、消化に時間のかかる肉食が悪影響を及ぼします。また、常に内臓が不休であれば、自律神経が興奮して、それらの支配領域にある筋肉(ほぼ全身)が異常収縮を起こします。さらに、過食や刺激物の摂り過ぎで腸の炎症傾向が常態化していると、腰部や骨盤内外の交感神経が優位になり、腰痛や泌尿生殖器系の異常、免疫機能の低下、消化器系の病態が発現しやすくなります。腸は精神的な影響を受けやすい器官ですから、精神的な歪みやその他のストレスによっても、腸の病態は悪化する可能性があります。
 
例えば潰瘍性大腸炎やクローン病、アトピー性皮膚炎、腸閉塞、大腸がん、過敏性腸症候群などは、強い精神的なストレスや過食・偏食の他、主な原因は肉食や乳製品を中心とした動物性食品の取り過ぎが主な原因となっているようです。
 
戦後、各国では意図的に病人を増やし、薬剤を爆売れさせるため、人々を不健康にさせるための「栄養学」が作られました。例えばカルシウムは牛乳に最も多く含まれ、牛乳や乳製品を積極的に摂取しないと骨粗しょう症になるとか、肉を食べないとタンパク質が不足するとか、サプリメントでビタミン類を補いましょうなどというプロパガンダです。
 
しかし、実際には、日本には太古から維持し続けてきた合理的かつ健康的な日本食の文化があり、本来、日本人には伝統的な日本食が最も最適なのですが、欧米食の方が栄養価が高くて健康的であると、栄養学というプロパガンダによって、国民は洗脳され続けてきたわけです。その最たるものが洗脳教育という名の義務教育の中でほぼ強制される学校給食です。添加物や農薬まみれで、肉食中心の学校給食で子供たちが健康になるはずもなく、実際には自閉症やアトピー性皮膚炎、膠原病など、難治な病態が増加しています。
 
以前、某ハンバーガーメーカーのCMでは、頻繁に子供の役者を起用していましたが、その会社の社長曰く、子供の時に習慣づけられた味覚は大人になっても払拭し難く、子供の内に添加物まみれのハンバーガーを喰わせておけば、大人になっても顧客として売り上げに貢献するだろう、とのことでした。
 
戦後、食が欧米化して以来、大腸癌や心疾患、脳血管障害などが増加し、薬物やサプリメント、怪しい健康食品がバカ売れし、世界に1%の支配者層、いわゆるステイクホルダー達は笑いが止まらないことでしょう。ワクチンも同様に、万病の温床となっていますが、3S政策によってメディアの洗脳にドップリとはまってしまった人々は、薬で病気を治すという思想を植え付けられ、「健康診断、早期発見」などのスローガンが、病人を作り出すための巧妙なトラップになっていることには一向に気が付いていません。
 
そもそも、薬で病気を治すという発想自体がカルトなのですが、CMやSNSなどによって洗脳された人々にとっては、まさに合法のドラッグであり、一度使い出すと止められないのが現代における薬の実態と言えます。
 
基本的には一汁一菜または一汁二菜が理想です。美味しい白米や胚芽米と、具材を多めにした味噌汁をメインにし、魚や納豆、漬物や少しの副菜を添えるくらいにするのが、最も健康的です。動物性食品を排除した食事法に関しては、医師の安岡博之氏の『シーフードベジタリアン』という本が最も参考になります。20年以上前に記された本であるため、一部古い情報もありますし、食品添加物などについてはほとんど触れられていませんが、基本的な魚と米中心の食事法に関しては大いに参考になります。ちなみに、現在ではオリーブオイルよりも飽和脂肪酸の少ないべに花油や菜種油が最も健康に良いそうです。また、肉は飽和脂肪酸が多く、繊維質がほとんどないため、胃液が長時間(3-4時間)かつ大量に放出し、胃だけではなく背中や小腸、大腸にも負担をかけます。したがって、肉食を止めるか減らすことで、難病が大幅に緩和されたり、病状が完全に消失することがあります。さらに、肉以外にも、不飽和脂肪酸が多く血流をドロドロにする卵や乳製品を少なくするか中止し、不飽和脂肪酸の多い魚とビタミンや繊維質の多い野菜やフルーツ、海藻類、貝類、納豆などの発酵食品を食べて血流をサラサラにして、四肢末端の血液循環の改善、免疫機能の向上とホルモンバランスの改善を図りましょう。人間の血管の99%は毛細血管(毛髪の1/100の太さ)であると言われ、飽和脂肪酸の多い肉や乳製品などの動物性食品、飽和脂肪酸の一種であるパルミチン酸を含むコーヒーなどを常食していると、コレステロールが血管の内壁を汚し、血液循環不全が発生しやすくなります。血液の循環不全は四肢末端の冷えだけではなく、万病の元になります。病多くの病気は食によって作られ、食によって改善することが可能です。食を改善した上で鍼治療を施せば、心身共により良い状態を取り戻すことが可能です。
 

また、食品添加物や化学的に合成された薬物、遺伝子組み換え食品、農薬まみれの食品はできるだけ避けましょう。以前、食品添加物評論家の安部司氏が『博士も知らないニッポンのウラ』で、当時のコンビニ弁当に含まれる食品添加物は200種余りであると暴露していましたが、実際に、日本の食品表示法は穴だらけで、人工甘味料や着色料など、すでに海外では使用禁止になっている添加物が未だ使用されています。また、薬の飲み合わせと同様に、食品添加物の食べ合わせによる化学変化にも未知が多く、実際に2006年には、アスコルビン酸(ビタミンC)と安息香酸を同時に使用した清涼飲料水から発がん性物質であるベンゼンが検出されたことがありました。
 
さらに、人工的に作られた霜降り牛肉や、有害なカフェインやシュウ酸、飽和脂肪酸の一種であるパルミチン酸が含まれるコーヒー、人間には消化し難いと言われるカゼインや成長促進剤などが含まれアレルゲンと成り得る牛乳および乳製品、脳や筋肉を委縮させたり溶かすといわれているアルコール、ビタミンB群を破壊し各種生活習慣病の元凶になりうる糖分(特に果糖ぶどう糖液糖)の多いジュース、精製された砂糖類などは止めるか、控えめにしましょう。無農薬の茶葉はビタミンCが豊富で、細胞粘膜の保護にも役立ち、癌の予防になると言われています(柿の葉茶やビワの葉茶はアミグダリンの副作用があったり、蕁麻疹が出たという報告があります)。さらに、癌の予防には抗酸化作用のあるアブラナ科のブロッコリーやキャベツ、キノコ類が役立ちます。また腸内には免疫細胞の7割が存在しますから、納豆や沢庵などの発酵食品も適量摂取し、腸内環境を整え免疫力の向上に努めましょう。
 
便秘や大腸憩室、大腸癌、肌荒れなどの主な原因となっているのは肉食、動物性食品、乳製品の取り過ぎであり、それらを中止し、フィッシュオイル中心の食生活にすることで、便通もスムーズになります。特に魚は生食が良く、赤身、白身、青魚、海藻類などをローテーションして食べるのがベストです。
 
心身に現れる不調は環境因子などの外因によるものより、己の食や精神状態による日常生活の如何によって作り出される内因によるものが多いようです。内因が軽度であれば内因を改めずとも鍼灸で改善したり、完治したりするケースも多いですが、内因が重度であればどんなに良い施術・治療を試しても、改善することは困難です。こういった場合は鍼灸をするより、先に食を改め、日常生活全般を見直すことをお勧め致します。また、食については水野南北が記した『相法修身録(南北相法極意修身録)』も大いに参考になります。
 
また、うつや倦怠感に関係するセロトニンは、約90%が腸粘膜のクロム親和性細胞に存在します。したがって、赤身の魚や納豆などを食べて、必須アミノ酸であるトリプトファンを摂取し、セロトニンが生合成されるよう促すことも重要です。セロトニンは平滑筋を収縮させる作用があるため、腸管運動に重要な役割を果たしていますが、同時に伝達物質として錐体外路系に作用し、体温調節や睡眠、摂食抑制、攻撃行動、幻覚などに関与しているとされます。腸内環境をより良く保つため、納豆などの発酵食品も毎日摂取することが重要です。
 
また、鍼灸治療を週1回程度、定期的に行うことで(病態が重度な場合は週2回程度)、全身の血流を改善し、自律神経やホルモンのバランスを整え、免疫機能を向上させ、ストレスや外的環境の変化に強い体を維持することが可能です。さらに、週4~6日程度、15~30分程度のウォーキングなどの軽い有酸素運動をすることで、全身の血流を改善し、症状を軽減させたり、予防することができます。ウォーキングや腹巻の装着以外にも、腹部を毎日ゆたぽんのようなホットパックで温めるのも良いでしょう。ちなみに、肉や乳製品は非常に高カロリーであるため、魚中心の食生活にすると、食事制限をせずとも、健康的にダイエットすることが可能です。美容と健康のためにも、動物性食品や添加物まみれの食品を排除した、健全なる食生活を推奨いたします。
 

柔軟体操

柔軟体操といっても、ラジオ体操のように、「反動」をつけて行うのは厳禁です。なぜなら反動をつけて体操すると、筋肉は反射でカタクなってしまうからです。理想的な柔軟体操はヨガのように自分の呼吸を意識しながら、自分のペースで、ゆったり行う体操です。1つのポーズで、10~20秒くらいその姿勢を保持し、ゆっくりと反動をつけずに筋肉を伸ばすのがコツです。筋肉が比較的柔らかい夕方以降で、お風呂上がりや就寝前に行うのがベストです。1日5分でも構いません。続けることが大切です。ちなみに、五感を出来るだけうまく刺激すれば、効果的に身体をゆるめることが可能です。白檀や沈香などのお香や、ヒノキやサンダルウッドなどのアロマオイルを焚いたり、ヒーリングミュージックをかけながら体操すれば、一層効果的です。室内の照明は蛍光灯よりも白熱灯が良く、若干薄暗いほうが副交感神経を刺激し、リラックス出来ます(夜はメラトニンが分泌されやすくなり、安眠しやすくなる)。とにかく、日常的に緊張したり、興奮したりする場面が多い人は、その逆の刺激(リラックス出来るような刺激)を与えるような時間を設ける事を心がけ、自律神経の均衡を保つよう意識的に生活していく事が肝要です。