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  • 院長山陰徘徊録

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国道9号線にほど近い温泉である。三朝と書いて「みささ」と読む。山陰では珍しい含放射能の温泉で、泉質はとても良い。湯は無色透明無臭だが、何となく肌触りが柔らかい。少し刺激のある泉質かと思いきや、優しい感じの泉質である。万翆楼(まんすいろう)は皆生温泉にある華水亭のような高級旅館の類で、調度品のセンスも良く、館内の雰囲気も上々である。薬師湯と謳う通り、館内には薬師立像が安置されたスペースがあり、傍らで源泉を飲用出来るようになっている。脱衣所の設備は他の高級系旅館に比べ、しっかりと細かい配慮が行き届いており大変よろしい。


 


 

国道186号線沿いにある温泉。僻地ながらも通り沿いにあり、アクセスしやすい。冷鉱泉で加温してある。泉質はこれといった特徴はないが、少し柔らかくて、何となく落ち着く泉質である。施設は狭く、湯船は5人も入れば一杯になる。温泉のすぐ横を流れる川にはホタルが沢山生息しているらしい。国道186号線から眺める夕日は中々良い。山間部にある温泉ゆえか人通りは少なく、穴場的な温泉である。ちなみに、私が入浴した時は地元民らしき老人にどこから来たのかと問われ、松江から来たと答えると、老人は親しみやすそうに話しかけてきた。東京出身であることを告げたらまた違った対応になりそうで面倒だったので、松江に住んでいた当時は東京人であると公言することは避け、なるべく地元民に馴染むよう松江人を装っていた(実際にその当時は松江人だったので)。


道の駅とサービスエリアの中間のような施設である。高台にあるので比較的眺めは良く、日本海がよく見える。私が訪れた夏の日は、気温が37度を超えていたゆえ、駐車場は日当たりが良すぎて地獄であった。その日は夕日を見ようかと思ったが、あまりにも暑いのでやめた。お土産の品揃えは、島根県内の道の駅では比較的多い。ちなみに駐車場ではトンビに襲われることがあるらしい。


 

山陰は山間部にある温泉が多く、初めて行くと道に迷いやすい。しかし美又温泉は高速道路からの案内表示が適切に設置されており、迷うことなく辿りつきやすい。源泉かけ流し(加温?)で、泉質はアルカリ性単純泉ではあるが、とても上質である。個人的には有福温泉の御前湯の方が格上であると感じるが、ここの泉質も引けを取らないくらい良いと思える「ヌルヌル系」で、入浴後は肌が本当にスベスベになる。島根県では三美人の湯として湯の川温泉が有名であるが、美又温泉も美人の湯という点ではもっと高く評価されても良いと思う。一応水風呂はあるが、小さいのと、特に夏場は水温が高すぎるため温冷浴向きではない。衛生状態は中程度といった感じ。ちなみに、浜田自動車道の旭IC近くにある道の駅では、たまに猪の肉が売られている。旭ICからでも、金城スマートICからでも距離に大差はなく、どちらからでもアクセスしやすい。この日は相撲取りらしき風貌の青年が二人で浴槽を独占していて、浴槽内で暴れていてドン引きした。


 

三瓶にある日帰り専用の銭湯的温泉。泉質はいわば「酸化系」で、島根県内では最も私が好きな「酸化系」温泉であった。温泉津温泉(ゆのつおんせん)や出雲のらんぷの湯のような血生臭さはほとんどなく、頓原のラムネ温泉のようなぬるさもないので、個人的にはとてもバランスのとれた泉質であると感じた。真夏に行ったが、加温していたためか、湯温は熱すぎずちょうど良かった。また、源泉かけ流しかつ湯量が豊富で、パイプからそのまま源泉がドバドバ出ていた。湯の華は千原温泉ほど多くはないが、薬効が高そうな温泉である。料金は300円であったが、脱衣所の清掃状態がよろしくなかったので、潔癖な人は入り難いかもしれない。入口左手奥、お地蔵様の横には湧水がある。この日は、休憩室で地元民が寄り添うようにして雑魚寝していた。


  

鶴の湯から少し上にある宿泊施設。日帰り入浴も可能。浴槽は十数種あるのだが、源泉かけ流しの浴槽は一部だけ、しかも基本は一人用の浴槽なので、混んでいる時は入れない場合が多い。また、源泉から成分を除いている無色透明な浴槽が大半なので(何故かは不明)、三瓶特有の茶褐色の泉質を楽しみたい人は、空いている時を狙って行くしかない。吐き出される湯量が少ないあたりも評価は下がる。浴場が広いわりに、脱衣所が狭いのも△。また、脱衣所付近の衛生面においても、もう少し改善して欲しいと感じた。しかし、敷地が広く、浴槽の種類が多かったので結構楽しめた。


 

三瓶山にある国立公園である。公園と言っても、特に何もない。朝霧高原のように道の駅みたいなものはなく、ただただ広い草原と駐車場があるのみである(廃屋?みたいなモノもあった)。三瓶山(男三瓶)を一望するには良い場所である。秋の晴れた日に、すぐ近くにある三瓶バーガーでわさび入りのハンバーガーを買って、ピクニックしたり、フリスビーを投げたりするのがオススメである。冬場、晴れた日はまぁまぁ星が見える。


 

山陰で最も交通量が多い国道9号線沿いにある神社。謎の多い武内宿禰が祀られている。境内の裏に小さな森があり、龍の石像などが祀られている(詳細は不明)。8月31日の大祭が有名である。小高い場所にあり、眺めが良く、中々気持ちが良い神社であった。ちなみに北京堂の発祥地からほど近い場所にあるので、私が松江にいた頃は師匠のお父さんに大祭へ行かないかと何度か誘われたが、結局仕事の都合で一回も行けなかった。


 

美作ICからすぐの場所にあるが、温泉街の入口は一方通行で少しわかりにくい。また、鷺温泉館正面左にある道は恐ろしく狭く、大型車は別の道でないと通れない。夜は、周辺の信号は感応式になるので、ちゃんと停止線で止まらないと反応しないゆえ、ハミ出して停車していると信号がずっと青にならない。湯は循環式だがわずかに硫黄臭がして、泉質は上々。施設は清潔感がある。22時まで営業していて、平日は地元の人が多いが、時間帯によっては貸切状態になることもある。ちなみに、夏の夜はカゲロウ?らしき虫が大量発生していることがある。


 

砂湯で有名な温泉街である。湯原ICを降りて右折、しばらく直進すると左手に現れるので、見つけやすい。日帰り入浴者用の駐車場はいくつかあるが、川原などほとんどが急な坂の上下に設置されているため、車高の低い車の出入りは困難である。車高が低い車は、画像の湯本温泉館の正面右手にある小さな駐車場にとめるしかない。が、ここは三角形の敷地を無理矢理駐車スペースにしているため、実際にとめられるのは普通車2台と軽自動車1台な感じである。ゆえに、繁忙期などはほぼとめるのは不可能と思われる。平日だと空いている可能性は高い。湯は循環式で、特に大きな特徴は感じられなかった。温泉を堪能したければ、外にある砂湯に入るべし(脱衣所での盗難や盗撮に注意)。ちなみに、温泉施設内に掲示されている「西の横綱」とは、砂湯のことを指しているようである。


 

江津市の宮内窯からほど近い場所にある温泉である。湯は無色透明だが、泉質はヌルヌルしていて化粧水のようで心地よい。アルカリ泉では最も良い類の泉質だと思われ、湯上りも肌がすべすべして心地良い。しかし、かなり熱いので、熱湯が好きな人でないと入れないかもしれない。有福温泉には公衆浴場(日帰り温泉)が3つあるが、御前湯が最も清潔感があって入りやすいと感じた。100円式のコインロッカー、ドライヤーは一応備えられていた。入湯料は大人300円(2012年8月現在)である。平日は空いているので、貸切状態になることもある。共同浴場専用の駐車場は一応はあるが、10台くらいしかとめられないので、繁忙期などはタクシーやバス、バイクなどで行くのがベストである。ちなみに、温泉に至るまでの道も狭いから、慣れていないとすれ違いは恐怖かもしれない。


 

出雲大社を正面から見て、すぐ右側に位置する博物館である。2012年の6月、水木しげるの特別展が開催されていたついでに行ってみた。当日は平日ゆえかガラガラで、駐車場には自家用車が3台ほど停まっているだけで、入口で待機しているタクシーも暇そうであった。施設の作りはなかなか配慮が行き届いていて、バリアフリーに関してはほぼ申し分なし。トイレなども清掃が行き届いていて清潔であった。が、従業員の教育がイマイチで、従業員同士でベラベラと立ち話している光景がチラホラみられた。静寂な環境での観覧をお願いしたい。常設の青銅器は必見。


 

三瓶バーガーの向かいにある公共施設である。プラネタリウムと併設していて、三瓶に生息する動植物の標本をみたり、生態系を学ぶことが出来る。プラネタリウムでは島根でお馴染み吉田くんが出演している『鷹の爪(フラッシュアニメ)』の特別版をたまに上映している。三瓶の冬季の積雪はそれなりなので、雪道の運転に慣れてないと危ないかも(スタッドレスでも滑る)。


 

いわゆるご当地バーガーである。食材は島根県産100%らしい。ワサビ入りのバーガーがおススメ。一度食べたら忘れられない味である。ハンバーガーも色々食べたが、ここのハンバーガーはベスト5には入る美味さであった。54号線を通ると遠いし、道も悪いので、9号線から行くのが無難。閉店時間は17時くらいなので、明るいうちに行くのが賢明である。店内では三瓶山を望みつつ、のんびり食べられる。個人的にはペレットストーブが優しい暖かさで店内を包み込む冬季に、外に積もる雪を眺めながらハンバーガーをのんびり食べるのが最高であった。


 

松江市から蒜山高原までを一般道で行ってみた。途中、日野川やダムがあったりして、高速道路を通るよりも若干楽しい。また、冬場は往路で大山を全く違う角度から眺められるので面白い。サントリーの工場は蒜山高原からほど近い場所にある。蒜山高原付近で大山を一望出来るベストポイントを2カ所ほど発見した。道の駅で名物のアイスと蒜山焼きそばは、3つ星くらいの味である。とりあえず、私が行った時は、食堂のおばさんの対応がかなり悪かった。あと、アイスのコーンカップを素手で渡すあたりも衛生的によろしくなかった。


 

私が境港で最も好きな回る寿司屋。一皿126円と侮るなかれ。ネタのレベルはかなり高く、安いうえに種類も豊富で、島根に住んでいた頃は近くの魚山亭か大漁丸か北海道という回転寿司屋で山陰の魚介に舌鼓を打つのがささやかな楽しみであった。テイクアウト用の寿司もおススメ。とにかく、ネタがプリプリしていて大きい。味噌汁の味はまぁまぁ。夜は22時までだが、ネタが尽きると早めに閉店することがある。ちなみに、このすぐ近くにある魚市場(鬼太郎の巨大な石像が目印)は、松江人曰く、観光客向け価格だそうで、ちょっと高め。地元の人は境水道大橋の下にある市場で買うらしい(魚の種類も豊富)。


 

温泉津と書いて「ゆのつ」と読む。出雲地方で最も強烈な泉質を湛える温泉郷である。特に薬師湯は、日本温泉協会から5つ星に認定された類稀なる温泉である。「長時間浸からないで下さい」と言われる通り、長湯は危険である。出雲市駅のらんぷの湯と泉質は似ているが、こちらの方がより血生臭い。湯の花も豊富だし、確かに薬効豊かなような感じはするが、個人的にはリアル地獄湯であった(非常に楽しめた)。とにかく、酸化力が強烈なのか、髪の毛を湯に浸けるとバサバサになった。ここへ至る道も、駐車場も狭いので、小型車かタクシーで行くのが吉。運悪く狭路で対向車と鉢合わせたら、確実にすれ違いは無理である。温泉から少し離れた場所に駐車場が2か所あるので、そのどちらかに停めて歩いて温泉へ行くのが無難である。


 

出西と書いて「しゅっさい」と読む。時折、渋谷のビームスや、世田谷のD&DEPARTMENT、吉祥寺のB-shopなんかのバイヤーが買い付けに来るらしい。センスの良い食器が揃っている。山陰にはあまたの窯があるが、私が山陰で最もお気に入りの窯である。場所はちょっとわかりにくいが、出雲へ来たなら一度は寄ってみる価値はある。東京や通販で買うよりも若干安く買える。皿やコーヒーカップは1つ1000円前後からだが、手間とその完成度を考えれば安いものである。ここの食器を使えば、料理の見た目も味も、より一層引き立つかもしれぬ。


 

山陰は良質な土がとれるため、古代から鉄や陶器の類が沢山作られてきたらしい。ゆえに、現代でも窯が多く残っている。江津市にある宮内釜は、大きく頑丈な水甕を作る窯で有名である。この辺りは紅い石州瓦でも有名である。松江市近辺だと小ぶりな食器ばかりを得意とする窯が多いが、宮内窯は小ぶりな食器はもちろん、大皿や大甕、鍋、傘立てなども得意としていて、しかも販売価格が安い。また、宮内窯で使われる土は硬めなので、商品はみな丈夫である。東京から遥々訪れるバイヤーも多いらしい。広めの工房には雑然と作品が置かれているのだが、ちょっとみただけでは判別がつかないような、良質なB級品が実勢価格の半値以下で並べられていたりするので、運が良いと掘り出し物に出逢えるかもしれない。もちろんB級品でなくとも、価格は全般的に良心的で、私はいくつかオーダー品を頼んだことがある。


 

世界遺産に登録され、一躍有名になった銀山である。銀山という通り、山一つが世界遺産に指定されているため、端から端まで回ってみる場合は半日以上かかると思われる。いわゆる間歩と呼ばれる、人工的に掘削された横穴が無数にあり、その中のいくつかのみが一般公開されている。徒歩だと、一番近い間歩でも往復2時間くらいかかるので、レンタル自転車を利用するのが良い。確か3時間500~700円くらいのレンタル料なのだが、間歩までの道のりは緩やかかつロングな坂になっているので、700円出してでも電動アシスト付きの自転車を借りた方が良い。普段運動していない人がノーマルの自転車で挑むのは危険である。ちなみに、高額な有料ガイドもあるが、ガイドを頼まなくても十分楽しめる。
 


 

万九千と書いて「まんくせん」と読む。島根県と言えば出雲大社ばかりが脚光を浴びがちであるが、神在月には出雲大社、熊野大社、神魂神社、佐太神社と並び、神事で重要な役割を果たす神社の一つである。具体的には神在月に出雲にお集まりになられた神々が、出雲大社で十日ほど滞在した後、この神社にて出立の杯を交わすとされる。いわゆる神送りの儀式である、神等去出祭(からさでさい)が執り行われる。地元の人々からは「まんくせんさん」と呼ばれ、親しまれている。ちなみに、旧暦の10月を出雲では神在月、その他の地域では神無月と呼んでいる。


 

多伎と書いて「たき」と読む。出雲地方で最も日本海寄りに位置する道の駅で、晴れた日にはテラスから日本海を一望出来る。夕暮れ時にはイルカが出没する。平日の午後、人の少ない時間帯にテラスのベンチでマッタリと日本海を眺めるのが最高である。特に、夏の夕暮れは最上で、地平線の彼方へ遠ざかる太陽を背景に、イルカの群れが水面を飛び跳ね、子供が浜辺で波と戯れる様子を放心状態で眺めるのがオススメである。とは言っても、イルカはほとんど目撃できない。ちなみに山陰には日本海を望める道の駅がいくつか存在するが、キララ多伎からの眺めが最良である。浜辺が晴れていて、海上に積乱雲が発達している夏の夜に、遠い沖合に美しい雷光をみることもある。


 

秋鹿と書いて「あいか」と読む。いわゆる道の駅である。宍道湖沿いにはいくつかカフェや飲食店らしきものがあるが、この施設内2Fにあるカフェは、私のお気に入りである。カフェの窓から観える宍道湖と湖北線(宍道湖に沿って走る国道431号)、夕日の観える角度がほどよく調和していて、なかなかの景色を堪能出来る。カフェの雰囲気は昭和的で、特に趣向を凝らした感じはない。カフェの営業時間は18時までなので、夕日を眺めてマッタリするなら、日没の早い冬場に行くと良い。平日は比較的空いている。また、公園の端には宍道湖の浜辺があり、春から夏場は船に乗ったり、バーベキュー(予約制)が出来るらしい。冬場の黄昏時には、湖面をのんびり泳ぐカモと夕日を眺めてマッタリするのがおススメである。駐車場はそんなに広くはないが、大型車も駐車可能である。道の駅としてはお土産のラインナップが貧弱ではあるが、景色は満足できた。ちなみに、この道の駅からすぐ近くにはフォーゲルパークがある。


 

神魂は「かもす」と読む。本殿は室町時代初期、正平元年(1346年)の再建とされ、現存する最古の大社造で、国宝に指定されている。パッとみた作りは須佐神社に似ているが、雰囲気は異なる。古代、天穂日命(あめのほひのみこと)が出雲に守護神として降臨した際に創建したとされる。また、創建後は天穂日命の子孫が出雲国造として、二十五代まで奉仕したとも伝えられている。出雲大社創建後は、出雲国造は大社へ移動することになるのだが、神魂神社では現在でも「神火相続式(国造火継ぎ神事)」や「古伝新嘗祭」が定期的に行われており、島根県内の神事において最も重要な神社として位置づけられている。御祭神は伊弉冊大神(いざなみのおおかみ)・伊弉諾大神(いざなぎのおおかみ)で、夫婦神である。JR松江駅からは南循環線の市営バスに乗って行くと安い(片道200円くらい)。


 

師匠である浅野周先生の妹さんに教えてもらったおすすめの温泉。島根では数少ない、準秘湯的温泉である。ヤマトノオロチ伝説のある斐伊川を眺めつつ、都会の喧騒を忘れてマッタリしたい人にはウッテツケの温泉である。源泉は約43℃で(かけ流しで入浴するとちょうど良いくらいの温度)、泉質は美人湯系である。成分にホウ酸は少ないものの、個人的には日本三美人の湯「湯の川温泉」よりも柔らかみが感じられて、非常に良いと感じた。内湯、露天とも決して広いとは言えないが、全て豊富な源泉かけ流しで、「これぞ温泉!」という感じで堪能出来た。シャンプーやリンスなどアメニティは揃ってないので、必要な場合は自分で持参するべし(なぜかボディーソープだけはあった)。脱衣所はカゴが十数個と、ドライヤー一つだけである。貴重品用のロッカーは脱衣所の外にあるが、100円硬貨消費タイプである。土日は混む可能性があるので、平日に行くのがおススメである。湯村温泉を管理する宿、湯乃上館は、温泉のすぐ隣にある。日帰り入浴は320円(2011年4月現在)だが、湯乃上館宿泊者は無料とのことである。


 
私が島根に来て最初に行った源泉かけ流しの温泉。山陰道の宍道I.C.から車で10分くらいの場所にある。ここは日本三美人の湯の一つである湯の川温泉にある温泉の一つ。湯の川温泉郷内では、最も設備の整った施設である。湯の川温泉は、古代、因幡の国の八上姫が大国主命を慕い、出雲へ向かう旅の途中でその疲れを癒したとされる、伝説の温泉である。大人は500円で入れる。島根の温泉には必ず木次や白バラのうまい牛乳を売る販売機があるので、入浴後に飲むのもよろしい。露天の一部のみが源泉かけ流し(ちょっと小さいのが残念)で、湯量は豊富ではないが、泉質は評判通りなかなか良い。平日の昼間に行けば比較的空いているので、源泉かけ流しを堪能しやすい。

↑駐車場はかなり広い。

↑食事処もあるので、入浴後にマッタリ出来る。

↑湯の川温泉の道の駅はSAに近い施設なので、休憩するための設備は◎。

↑夕方になると、湯の川温泉の道の駅にある「温泉スタンド」に多くの人が集まる。

↑湯の川温泉の道の駅。9号線沿いのある。

↑湯の川温泉の由来。


 
松江市中心部から車で20分くらいの場所にある。枕木山山頂には華蔵寺という臨済宗の古刹があり、その敷地内に展望台がある。南北に2ヶ所の展望台があり、島根半島や大根島を一望できる。南側も北側も、雨が降ったあとは足元が悪く滑りやすいので注意が要る。また、温暖な時期は蛇が出るので、軽装で訪れるのは避けたほうが良い。駐車場は「華蔵寺」の看板がある少し先にある(広場の右の道を上がる)。手前の入り口(参道)は徒歩で頂上まで登らなければならず、少しキツイ。徒歩で登るコースには、日本一大きいとされる石作りの不動明王像あり、かなり強烈な雰囲気(磁場が狂っているような感覚に襲われる)があるので、小心者は1人で行かぬほうがいいかもしれない。また、枕木山山頂への道中にはラブホテルの廃墟があるが、心霊現象が報告されており、興味本位で近寄らぬ方がよい。ちなみに地元民曰く、枕木山山麓の村では、昔から「化かしキツネ」の話が伝わっているそう。

↑夏は蛇に注意。

↑大根島から米子方面まで一望出来る。

↑枕木山山頂にある華蔵寺。


 
原発についての詳しい説明などが展示されている島根原子力館は、原発入り口を通り過ぎた山頂にあり、駐車場からは島根半島、日本海を一望できる。海抜150mくらいの高さなのだが、すばらしい展望である。原発は原子力館の向こう側にあるので、間近にみたい場合は、海岸沿いの37号線を北上しなければならない。37号線は狭く、クネクネした道なので、運転に自身が無い人は車で行かない方が良い。原発の真裏あたりは特に道が狭く、Uターン出来る場所がほとんど無く、後戻りし難い。しかもほぼ全路アップダウンが続いていて、かつ街灯が無いので、夕方以降に訪れるのは危険である。ツアラータイプのヘビーなバイクなどは転倒したら大変なので、運転には十二分に注意されたし。海岸線から望む日本海は非常に美しい。ちなみに、師匠曰く、原発裏の海では異常にデカいアワビがとれるそうで、原発から出される温水に因果関係がありそう。

↑原子力館から望む①。

↑原子力館から望む②。

↑原子力館から望む③。

↑夕焼けの日本海は美しい。原発裏手あたりから望む。

↑原発周辺で突如として枯れ木が出現する地域がある。枯れ木についてはツーリングマップルにも記載あり。

↑原発周辺海域。

↑原発裏手あたり。

↑島根原発。

↑原発周辺の警備はスカンポである。不審者に入ってくれと言っているようなものである。

↑原子力館入口。ここからの眺めは良い。

↑原子力館内の掲示物②。書かれてあることを鵜呑みにすると危険。

↑原子力館内の掲示物①。虚偽の内容が平然と書かれている。

↑原子力館駐車場からみた原発。


 
松江市のとなりの出雲市平田にある、中国地方最大、100%源泉かけ流しの温泉施設である。松江方面からは、湖北線をひたすら南下した、宍道湖を過ぎたあたりにある。松江から車で40分くらい。山陰道からは宍道I.C.で下りて、一般道を北上する(ちょっと遠い)。ここは、私が島根で一番好きな温泉である。温泉天国な島根でも、水風呂と源泉かけ流しの温泉を備えた風呂屋は、希少である。温冷浴をするには最高の施設である。内湯も露天も広い上に、全て湯量豊富な源泉かけ流しなのだが、これで500円(会員)とは安い。施設内も中々清掃が行き届いていて、快適である。しかし、内風呂およびサウナ内で異常臭があるのが難点である。とりあえず、洗面室にティッシュを置いて欲しい。受付の若い女性は鈴木杏に似ていた(2012年時点)。

 
非常に珍しい三殿並立の大社造りである。初めてみると圧倒される(とくに狛犬が強烈)。本殿三社は全て大社造りで、正殿を軸として南北の両殿を配置している。向かって左の南殿は通常の大社造りの構造とは逆に作られており他に類例を見ない。初めて訪れた時、神社向かいの畑にミステリーサークルのような不可解な現象を発見したが、どうやら風雨による現象らしい。ちなみに関東の神社とは異なり、島根の神社は御神体が拝殿からみえないような作りになっている場合がほとんどである。したがって、ここでは大きな木の扉に向かって参拝するだけである。

↑なぜ、手前の稲だけが…。


 
日本書紀、出雲国風土記に記載のある由緒正しい神社である。確認できるだけでも1300年以上の歴史(社殿のほとんどは近年改築済み)があるらしい。出雲大社よりも先に作られたとの話もあるが、詳細は不明。佐太神社にも熊野大社にも、境内には舞殿(神楽などを奉納する場所)や土俵(相撲は本来神事であり、四股を踏むことで地の魔を鎮めたりする)がある。関東の神社にはあまりみられない作りである。出雲大社同様、拝殿にある大きな注連縄は圧巻。ちなみに、「大社」とは言っても、出雲大社とは異なり、拝礼作法は二礼二拍手一礼で良いらしい。

↑温泉スタンド。

↑熊野大社近くの温泉スタンド。


 
松江市内にあり、宍道湖(しんじこ)に架かる橋の一つ。現在、宍道湖には4つの橋が架かっているが、その中で最も小さい橋である。地元の人は「大橋」と呼ぶことが多い。現在の橋は17代目の橋で、初代の松江大橋は白潟橋と呼ばれ、1350年に作られたのがこの橋の始まりであるとされる。宍道湖は今でこそ穏やかなものだが、江戸期には洪水が頻発し、橋を破壊するほど荒れ狂っていたらしい。そのような経緯もあって、1607年には、当時足軽であった源助なる人物が人柱として捕えられ、南から3番目の柱底深く埋められたと言う。現在でも深夜になると橋の袂(たもと)に鬼火が現れるとの話もある。ちなみに、この橋からすぐ近くの場所に、NHK連続テレビ小説『だんだん』で舞台になった蕎麦屋が存在する。松江スティックビル1Fの松本そば店である。

 
須佐之男命終焉の地とされる神社。また、スピリチュアルカウンセラーの某氏が、日本一の神社であると宣うた神社でもある。境内は小ぶりで、神社としての規模は小さく、全体的に簡素な造りである。某氏は境内奥の神木に大きなパワーを感じたらしいが個人的には何も感じず。ちなみに、山奥にある神社ゆえ、交通手段は限られており、自家用車で行くのがベストである。

 
循環式の温泉ではあるが、そんなに塩素臭はキツくない。泉質は少しヌルッとして中々良い。いわゆる地元密着型の温泉施設で、観光客向けを強く押し出した感じが無い。それゆえ、地元民に混じって入浴する場合がほとんどなので、不思議と心落ち着く感じがある。地下水か湧き水をくみ上げたと思われる水風呂があり、温冷浴をするには好環境である(夏場でも水風呂は非常に冷たいため心疾患がある人はご注意)。また、このあたりでは珍しく、浴槽近くに飲み水コーナーを設けている。温冷浴の際には水分摂取が重要なので、ここなら安心して温冷浴をすることが可能かもしれない。

  

島根県のお隣、鳥取県境港市にある水木しげるロード。松江から車で40分くらいの場所にある。「ゲゲゲの女房」の影響もあって、休日は多くの人で賑わう。とにかく、商店街に並べられた、水木作品の精巧さに感動した。街おこしとして成功している数少ない商店街である。「米子空港」を「米子鬼太郎空港」に改称したり、妖怪検定を開催したり、商店街の盛り上げ方の巧さには感心する。ちなみに、ここから車で東に数分走ると、水揚げされたばかりの新鮮な魚介類を安く購入できる市場がある(画像参照。境大橋のすぐ下)。


 


 

島根と言えば、出雲大社が有名である。かつての本殿は96mもの高さがあったとされる。近年、それを証明するかのような遺構が発見されたそう。平日でも多くの参拝者が訪れる。現在の11月には、出雲大社に八百万の神が集まるとされ、出雲地方では、11月(旧暦10月)を「神在月」と呼ぶ。毎年、11月中旬には稲佐の浜で神迎えの儀式(蛇信仰を垣間見れる)を行い、10日間ほど、八百万の神様が滞在され、世人の「縁」について談義されるらしいので、県外に住む人は、神在月に参拝するのが最も良いとされる。宝物殿にある「妖刀」村正は一見の価値あり。ちなみに、出雲大社のおみくじには「吉凶」が記載されていない。



 

いわば「裏」出雲大社である。観光ガイドには詳細が書かれていないし、出雲大社の真横にある神社なので、その存在はあまり知られていないようである。出雲大社にはそもそも、出雲国造(いずもこくそう)と呼ばれた神主が代々仕えてきた。仕えてきた神主は北島家と千家家(兄弟だったらしい)であり、近代までは両家が月替わり交代で大社に仕えていたのだが、明治期の太政官布告によって一社一宮司的な状態を強制され、両家は分裂することになったらしい。結果、師匠のお母さん曰く、大社にお仕え出来なくなった北島家は、大社の横からお守りするという形で出雲教を興し、現在に至っているようである。北島国造館は出雲大社宝物殿手前の道を右手に向かった、すぐ隣の場所にある。庭園が美しい神社である。庭園内の滝は人工物らしい。画像は2011年の節分に、今は亡き師匠のお母さんとお参りした際に撮ったものである。出店で売られていた天ぷら(山陰名物の魚肉天ぷら)は本当に美味しかった。とにかく、師匠のご両親がご健在の時に島根に住めたことは、私は北京堂の内弟子としては様々な点で最も恵まれていたと思われる。


 

玉造温泉では、これまで日帰り湯を行う宿が少なかったらしい。時代の流れか、現在は温泉郷の半分以上の宿が日帰り湯を実施している。源泉が同じゆえか、泉質はどこの宿も大差ないが、入浴料金は300~1500円とかなり幅がある。長生閣は日帰り入浴は1500円である。残念ながら源泉かけ流しではなかったが、温泉の雰囲気など、総合的にはなかなか良かった。「めのう」を敷き詰めた内湯と、自然石を積み上げて造った露天風呂は中々快適であった。入浴料金をもう少し下げてくれたらリピーターになるかな、という感じの温泉。


  

島根県は基本的に車社会ゆえ、交通機関を利用する人が極めて少ない。ゆえに、電車やバスは基本的に空いていることが多く快適である。車窓からの景色はそれほど刺激的ではないが、宍道湖を横目にみながら、マッタリ揺られるのもオツである。


 
 

宍道湖に最も近く、宍道湖をマトモに望める唯一の温泉を備える。日帰り入浴は500円で、循環式ではあるが、なかなか良かった。玉造温泉とは言っても、温泉の中心街からはかなり離れた湖畔にあるので、気が付きにくい。
 


 

島の名前の由来は不明である。別に大根を多く栽培している島、というわけでもない。大根島ではかつて朝鮮人参の栽培が盛んであったが、現在は牡丹の栽培が主となっている。由志園は牡丹で有名。大根島と江島が火山であり、実は溶岩トンネル(特別天然記念物)があることは松江人にもあまり知られていない。

↑廃船がそのままになっている。


 

JALが発着する空港である。山陰東部では出雲空港か米子空港のどちらかを使うようになる。米子空港に比べ、営業時間が短いのが難点。

↑出雲空港は、田園地帯にポツネンと存在する。


 
国引き神話にあやかってつけられた名前の橋である。朝晩は渋滞して困る。2006年に宍道湖が溢れた時は、この橋も含め、宍道湖に架かる4つの橋はすべて通行止めになったらしい。

↑AM6時過ぎ、松江市内のくにびき大橋から宍道湖方面を望む。舟に乗った漁師が宍道湖へ向かう。


 

9号線沿い、日本海からすぐ近くにある道の駅である。おみやげは比較的豊富。漁港でとれた新鮮な魚が驚くほど安く売られている。飲食店が併設されていて、ランチタイムには新鮮な魚介類を安く食べられる。9号線をドライブしたらまた寄りたいと思わせる道の駅である。


 

皆生温泉郷では、最も高級な旅館である。私は患者さんにもらった無料チケットで日帰り入浴(1500円)しただけで、泊ったことは無い。海のすぐそばにあるせいか、温泉は塩味がする。露天のみが源泉かけ流しで、雰囲気はなかなか良いのだが、男湯からビーチが見えるのが気になった。ちなみに、女中さんは美人が多い。


   

山陰ではないが一応備忘録として記録。通行料が高いせいか、平日はガラガラである。しかし、景観はなかなか良いので、一度は通って損はない道である。SAがいくつか点在しており、それぞれ望める景色が異なるので、初めて通る時は全てのSAに寄ってみるのがおススメである。春や初夏、秋の穏やかに晴れた日にバイクで走ると気持ちが良い。画像は全て真夏に訪れた時のものである。マスコットキャラクターのせとうちわたる君が可愛い。


 

宍道湖のすぐ横、宍道湖大橋の袂にある神社。「すえつぐ」と読む。主祭神は伊弉册尊、素盞嗚尊である。島根にはスサノオを祭る神社が多いので、当然ながら、「須」で始まる名前の神社がとても多い。ちなみに、『日本書紀』では素戔男尊、素戔嗚尊、『古事記』では建速須佐之男命などと記されているのだが、「素」で始まる名前の神社はほとんど存在しない。この神社は、私が東京から松江に到着したその日に、島根で初めてお参りした神社である。ちなみに、現在の神主さんはおしゃべり好きで、かつて明治神宮に勤めていたことがあるらしい。当時は学生闘争の影響で神社も大変だったそうである。

↑車は下り方面からでないと入れない。

↑神社後方には宍道湖温泉街がある。