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真っ当な鍼灸師になるための心構え

 

 
 
以前、「鍼で気胸を起こすアホがいるが、ワシは鍼で気胸を治すんじゃ!ゴッドハンドじゃ!」とか、中国語を解せぬのに「新中国の中医学に基づいた最高の鍼灸治療が受けられるのはウチだけじゃ!他はアホじゃ!」などと嘯(うそぶ)く鍼灸師がいた。
 
そもそも気胸は軽症なら安静にしていれば自然治癒するはずであるし、重症なら医師の元で適切な処置を施さなければ、死に至る可能性がある。まず気胸の疑いがある場合は、その程度を見極めるためにも病院での早急な受診が最優先となることは医学的な常識だ。

とにかく日本には、未だ医学的な常識が欠如した鍼灸師が少なくない。気胸のような鍼灸不適応の緊急を要する病態であっても、「ワシは鍼灸で何でも治せるんじゃ!何かあったらすぐウチに来なさい!」などと騒ぎ、助かるはずの患者の病状を悪化させたり、死に至らしめたような事例は過去にいくつもあったようだし、実際に左様な鍼灸師がいた現場を目撃したこともある。
 
ちなみに日本の鍼灸業界では、コロナ騒ぎで本質が露呈し(「WHO テドロス コロナ語録」)、杖に巻き付いた蛇とフラットアース(「The International Flat Earth Research Society」「CT Flat Earth Interview #2」)らしき地図のロゴが不可解な、WHO(「WHOテドロスの正体」)が流した情報を拠り所にして鍼灸の適応症を自信ありげに喧伝することはあっても、不適応症を明示することは稀だ。鍼灸治療は決して万能ではないのだ。

医学的な知識が欠如したド素人の「教祖様」が医師の役割を演じ、信者を死の淵に追い込むような類似事件は過去にいくつも報道されている。
 
日本の鍼灸業界においても、医師免許を欲しいが取れぬ鍼灸師が学歴ロンダリングのためだけに医学博士の称号を取ってみたり、「前世は医者だった」などと言って、あたかも医師またはそれ同等の知識、技量を持ち合わせているかのように装い、自分は万能であると吹聴している危うい鍼灸師が少なからず実在する。

例えば、「ウチの患者は何かあっても病院へは行かず、すぐに私のところへ来る。彼は鍼灸を信頼しているのだ」と言って、己を権威付けして憚らない御仁も実在する。
 
そういう鍼灸師が祀り上げられているような日本鍼灸界の現状は、極めて異常な状況であると私は感じているわけだが、私と同様の意見を持つ鍼灸師はあまりいないようだ。

医師に見放されたような患者を1人でも多く治したいとか、より優れた鍼灸師になりたいと真に願うのであれば、怪しい輩の記した鍼灸書や、ロクに治せず不勉強なまま講習会を開き、金集めに躍起になっている鍼灸師などに惑わされてはいけない。

地道に中国語を勉強し、最新の中医書や針灸書を小まめに買い集め、臨床の合間に参考にすることが、確実なレベルアップにつながる。鍼灸師という道を自ら選んだのであれば、常にその本分を弁(わきま)え、患者を治すことを第一に据えておかねばならない。