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実際の臨床例(2010年頃)

 
*以下の画像は2010年頃の臨床の様子です。2021年につばめ式を開発し、現在はより進化した刺鍼法を実践しております。臨床の写真と説明文は参考程度にご覧ください。
*当院は主に精神疾患によらない疼痛性の病態および運動器系疾患などに対応しています。 

下肢のだるさ、むくみ、しびれ


20代女性。数年前から慢性的な下肢のだるさが続いており、たまに長時間歩くとだるさに拍車がかかってマッサージをしてもどうにもならぬとのことで来院。基本的に全身どの部位においても慢性痛が常態化する段階になると、インナーマッスルの硬化が進んでいるため、一般的な外部刺激だけでは改善し難くなります。つまり、浅層部の筋肉が硬化しているだけならばマッサージや温熱療法などで改善しやすいのですが、深層部の筋肉が硬化してしまうとマッサージをしようが温めようが、巷の手技・療法などによる物理的な刺激は浅層部までしか及ばず、期待した変化が見られないことが多いのです。したがって、当院のようなインナーマッスルへアプローチする鍼治療でないと、良い変化は望めないことがほとんどのようです。当院のような鍼治療は一般的な鍼灸院とは異なり刺鍼時に痛みを伴い、刺鍼後2日程度は筋肉痛のようなダルさが残りますが、その後はマッサージや浅鍼治療では得難い効果を実感出来ます。軽度であれば1回の刺鍼で効果が実感出来ますが、筋肉の硬化がかなり進んでいる場合は、5~7日に1回程度通院していただき、数回治療を続ける必要があります。
 
冷え性(脚の冷え、手足の冷え、基礎体温が低い)の鍼灸治療LinkIcon
 


 

脊柱管狭窄症


70代男性。脊柱管狭窄症の治療。病院では全く好転しなかったため、口コミで来院。手術によって腰椎が一部除去され、ボルトが入っている状態です。「もうゴルフは出来ないだろうと医者に宣告されたが、生きている内に一度でいいから孫と一緒にラウンドをまわりたい。何とか治して欲しい。」との希望でした。私も最初は治せるかどうか半信半疑でしたが、半年後にはゴルフが出来るまでに回復させることが出来ました。後日「やっと願いが叶いました。」と報告していただけて安心しました。
 
ゴルフが出来るようになるまでは週1回のペースで施術し、同時並行で近所の温水プールでの歩行運動などをリハビリ的に行って頂きました。3か月ほどするとかなりの距離を歩けるようになってきたので、今度は少しずつゴルフのスイングを試してみたり、実際にラウンドを少しまわってもらうようにしました。その結果、患者さんの努力も功を奏して、オールラウンドをまわることが出来るくらいまでに回復しました。
 
ちなみに、この患者さんの場合は手術で腰椎を除去した部分が大きな空洞になっていますので、当然ながら正中線上または脊椎方向へ向かっての刺鍼は厳禁です。脊際の左右5cmくらい外から、大腰筋へ向かって慎重に刺鍼します。ボルトが入っていると腰椎周辺は異常に狭窄していますし、筋肉が強く硬化しているため刺鍼は容易ではありません。おそらく、余程の技量がないと大腰筋まで鍼尖を到達させることは困難であると思います。しかし、何とか刺し続けることが出来れば腰椎の間隙が広がってきますので、容易に刺鍼出来るようになります(とは言っても難しいと思いますが)。
 
また、脊柱管狭窄症の患者の多くは、血管を拡張させるような薬を常飲している場合が多いですから、鍼の太さや種類、刺鍼法に注意せねばなりません。症状によって多裂筋へ刺鍼したり、臀部の刺量を減らします。術後長期間経っていると起立筋群が強く拘縮しているケースが多いので、根気よく治療します。
 
基本的に骨に異常が見られない慢性腰痛の場合は、ほとんどのケースにおいて当院の鍼治療で改善させることが可能ですが、腰椎の手術歴があったり、骨の異常が重度であればあるほど改善し難くなります。特に脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症は痛みの軽減はあっても、当院のような針治療でも完治は困難です。脊柱管狭窄症で腰椎を切除していても以上の症例のように著しく改善するケースもありますが、あくまでレアケースです。しかし、このように刺鍼すれば最近流行りの浅鍼治療や投薬治療よりも、遥かに高い確率で症状を改善させることが可能です。腰椎分離症は慢性腰痛の部類では最も重症であり鍼治療でも完治させることは困難です。
 
脊柱管狭窄症の鍼灸治療LinkIcon
 


親指の痛み


30代男性。母指および示指の使い過ぎによる疼痛の治療。上の5本は第一・第二背側骨間筋から、母指内転筋に向けて直刺しています。下の2本は母指対立筋から母指内転筋に向けて直刺しています。すべて寸6の3番です。1回目で刺鍼直後に痛みが消えましたが、数日しても痛みが少し残っていたため、3回治療を継続して、完治しました。腱鞘炎を併発している場合は、前腕部にも刺鍼します。手を酷使する職業にはありがちな病態ですが、数回程度の施術で簡単に治すことが出来ます。
 
突き指(指の痛み)の鍼灸治療LinkIcon
 



 

オスグッド病、膝の痛み


病院でオスグッド病と診断され、来院した男子高校生。部活で剣道をしているそうです。3回で完治させました。オスグッド病は成長痛などとも呼び、中高生に多くみられる病態です。膝のお皿(膝蓋骨)の下に痛みが出るのが特徴で、病態が進行すると膝下の骨(脛骨粗面)が突出してきます。病院では特にこれと言った治療法がなく、完治させることは出来ないようです。当院では平均3回くらいの施術で完治させることが可能です。膝蓋靱帯上に痛みが出るため大腿直筋に原因があると考える医者もいるでしょうが、大半のケースでは脛骨外側面上部に付着する前脛骨筋に原因があります。その証拠に、前脛骨筋へ刺鍼し、筋を弛緩させてやることで完治します。その他、テニス肘や野球肘、シンスプリント、捻挫や突き指の後遺症、繰り返す肉離れなど、病院や他の手技では完治させ難いスポーツ障害の大半は、当院で簡単に完治させることが可能です。
 
オスグッド・シュラッター病(成長痛、膝の痛み)の鍼灸治療LinkIcon
 


手の痛み、指の痛み、腱鞘炎


60代女性。いつの間にかジワジワと中手指節関節の変形が始まり、何も持てぬほど指に激痛が走るようになったとのことで来院。近所の整形外科を受診したものの、結局原因不明と診断され、鎮痛薬を処方されたが一向に効かなかったらしい。1回目の治療後2日ほどで激痛は出なくなったが、まだ痛みが少し出るとのことで治療を継続。3回目の治療後に痛みは完全に消えたとのことで、とりあえず経過観察とした。DIP関節の変形、ヘバーデン結節の類はピアニストなど指を酷使する女性によく見られる病態であるが、結局はPIP関節、MCP関節で起こる病態と同様、前腕伸筋群の使い過ぎが根因である。その証拠に前腕伸筋群へ刺鍼することで、痛みが完全に消失することは珍しくなく、施術後、前腕を使い過ぎないようにすれば再発することもほとんどない。しかし、関節の変形が始まってしまっていると、現状ではその変形を止めることは困難である。
 
手首痛(スマホ腱鞘炎、ドケルバン病、リウマチ性関節炎)の鍼灸治療LinkIcon
 


外反膝


30代男性。普段ランニングを趣味としているが、いつからか膝が内側に落ち込むような違和感を感じ出したため、何とかならないかと来院。医学的な初見からすれば、筋肉の使いすぎによる典型的な外反膝(内股)である。つまり、主に膝関節内側にて鵞足を形成する縫工筋、半腱様筋、薄筋などの慢性的な使いすぎによって、下肢の正常なアライメントが過剰に内側へとオフセットされている病態である。通常、股関節から膝関節、足関節をつなぐ下肢の荷重軸(ミクリッチ線)は一直線上にあるが、外反膝になるとこの軸が内側へずれ込んでくるのである。また、外反膝は足底内側への荷重を過剰に強いるため、足底腱膜炎も併発することがある。ゆえに、外反膝の治療は縫工筋、半腱様筋、薄筋、腓腹筋内側頭、足底内側筋群などへの刺鍼が基本となる。逆に、内反膝(ガニ股)の場合は大殿筋上部、大腿筋膜張筋、中殿筋、小殿筋、大腿二頭筋、腓腹筋外側頭、足底外側筋群へ刺鍼すれば良い。


背部痛、肩甲骨間の痛み


10代男性。部活で野球をやっているが肩甲骨の間から肝臓の裏あたりにかけての背部痛がひどいとのこと。背部痛は物理的な負荷によって引き起こされることも多々あるが、実際は精神的な過緊張、ストレス、内臓の異常、自律神経の興奮などによって引き起こされることの方が多い。精神的な異常が根底にあると完治は困難であるが、部活動その他の運動などによってコリが出ている場合であれば容易に鍼で完治しやすい。
 
背中の痛み(脊椎痛、肩甲骨間痛)の鍼灸治療LinkIcon
 
 


 
「急性腰痛の鍼灸治療概論」→https://tokyo-tsubame89.com/zl1/
 「慢性腰痛の鍼灸治療概論」→https://tokyo-tsubame89.com/zk1/
「不眠症と鍼灸治療」→https://tokyo-tsubame89.com/humin-2/
「偏頭痛と顎関節症の鍼灸治療概論」→https://tokyo-tsubame89.com/zhenjiu1/
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「緊張型頭痛(筋緊張/収縮性/緊張性頭痛)の鍼灸治療」→https://tokyo-tsubame89.com/zhenjiu3/
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