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当院の衛生管理について

当院では、より安全な治療を受けていただくため、米国疾病管理センター(CDC)や米国労働安全衛生局(OSHA)、米国外科学会(ACS)などの衛生管理規定を参考にした独自のガイドラインを作成した上で、それに基づいて施術しています。また、過去に中国やアメリカなどで発生した刺鍼事故を独自に検証し(詳細については講習会資料を参照)、如何にして安全かつ効果的な鍼灸治療を行う事が出来るかを結論付けた上で、施術しています。よって、「鍼灸治療を受けてみたいが、衛生面でちょっと不安が…。」というような思いがある方は、以下の文章を精読していただき、納得した上で来院するか否かを決めていただければと思います。
 
①使用する鍼について
当院ではディスポ鍼(使い捨て鍼、主に短鍼)と再使用可能鍼(特注針や長鍼)の両方を使用しています。基本的には使い捨て鍼がメインです。特に筋肉が硬い部位や、重症患者には再使用可能な特注鍼を使用することがあります。再使用可能鍼は専用薬剤にて漬け置きしたあと、超音波洗浄機2台で薬剤洗浄、すすぎを行い、その後、ジェット式洗浄機で80℃洗浄し、十分にすすぎと乾燥をしたのち、滅菌バッグで密封し、オートクレーヴ(高圧蒸気滅菌器)で滅菌、紫外線消毒器にかけて殺菌したあと、完全個人別に分けて使用しています。使用限度は2回程度としています。保管期限は1年です。したがって、感染事故が起こる心配もなく、安心して治療を受けることが出来ます。
 
*現在、ディスポ鍼は様々なメーカーが製造していますが、出荷時にシリコンを塗布している鍼が一部で販売されています。刺入時にシリコンが皮下へ入ることは有害である、と当院では考えているため、ノンシリコンの鍼のみを厳選して使用しています。
*参考→「ディスポ鍼」だけでは安全とは言えない。
*すべてディスポでの施術も可能ですので、ご希望の場合はその都度お知らせください。針代は実費頂戴します。 

 

 

①消毒用アルコールについて
当院ではすべて個別包装になっているアルコール含侵綿を使用しています。未だハンドラップやアルコールにつけ置き した綿花を使用している鍼灸院もあるようですが、過去には某病院で消毒綿花内でセラチア菌が繁殖して院内感染を起こした事例があります。最も安全な皮膚消毒の方法が個別包装、1回使い切りのアルコール綿花を使うことはもはや常識ですが、日本の鍼灸業界ではほとんど知られていないようです。その原因として、衛生管理に関する知識が鍼灸学校で使われている教科書に十分に記されていないことや、正確で詳細な消毒方法が法律で規定されていないこと、鍼灸師自身の知識レベルが非常に低いことなどが考えられます(2010年時点)。

 
②施術前の手指消毒について
『あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(以下あはき法)』の第六条には、「はり師は、はりを施そうとするときは、はり、手指及び施術の局部を消毒しなければならない。」と規定されています。いわゆる、「事前消毒の義務」です。各国の刺鍼事故で最も多く報告されているのが事前消毒の不徹底による細菌感染であり、その事も踏まえて、当院では鍼および関連器具の滅菌と、手指および施術部の消毒を徹底しています。施術前はまず手指を水道水と殺菌ハンドソープで30秒以上洗浄し、使い捨てのペーパータオルで水分を完全に拭き取り(水分が残っていると完全に殺菌出来ません)、塩化ベンザルコニウム(ベンザルコニウム塩化物の含量が100ml中0.2g以上の「オスバンラビングA」を使用)にてラビング消毒をしています。また、施術部は個別包装になっているアルコール含侵綿で消毒しています。アルコールに弱い患者様にはヘキシジン含侵綿を使用しています。ちなみに、手指消毒用の塩化ベンザルコニウムを同じ容器に継ぎ足して連続使用している鍼灸院もあるようですが、継ぎ足し使用は細菌感染の温床となり得るため、当院では継ぎ足し使用厳禁として、常に新品を使っています。さらに、鍼灸院によっては、手指洗浄後の乾燥にハンドドライヤー(ジェットタオル)を採用しているケースがありますが、ハンドドライヤーの種類によっては、ドライヤー内部で増殖した細菌が手に付着する可能性があるため、当院では使い捨てのペーパータオルを採用しています。
 
③プラスチックグローブとマスクの装着について
抜鍼時には感染予防のため、プラスチックグローブを装着しています。また、多くの医療現場や一部の鍼灸院においては、ラテックスグローブやラテックス製の指サックが使用されていますが、当院ではラテックスアレルギーの患者を考慮し、主として安全性の高いプラスチックグローブ(粉なしタイプ)を採用し、滅菌済み指サックを補助的に採用しています。また、歯科医院では施術時に歯科医師がマスクをすることは慣習化していますが、鍼灸師においては慣習化していないことに加え、グローブおよび指サック、マスクの装着が義務化されておらず、法律上も明文化されていないため、未だ施術時の装着率はかなり低いようです。施術時、不意にくしゃみや咳が出ることは珍しくありませんから、飛沫物が鍼灸用具や患部に付着することを防止するためにも、施術時のマスクの使用は必須であると当院では考えています。ちなみに、日本には滅菌していないグローブを装着して針を打っている鍼灸師がいますが、これは危険です。なぜなら、この場合、ディスポ針を使ったとしても、グローブに付着している細菌が針体を介して体内に入る可能性があるからです。
 
④患者着について
女性患者には、患者着を用意しています。患者着は、使用後は毎回洗濯し、紫外線消毒したものを患者毎に交換しています。
 
⑤ベッドのタオル、フェイスペーパーについて
患者着と同様にタオルも単回使用とし、洗濯後に紫外線消毒したものを、患者毎に入れ替えています。フェイスペーパーは使い捨てのものを患者毎に交換しています。患者が安心して気持ち良く治療を受ける事出来るよう、最大限に配慮しています。
 
 

院内感染防止の徹底について

鍼灸院には不特定多数の患者が出入りするため、考え得る限りの衛生管理および危機管理に努め、院内感染を防止する事は、現代人の免疫力低下傾向を踏まえても、非常に重要な事であると考えています。また、このような視点は現代の医療者として最低限必要な事であり、以上の理由から、当院においても先駆的に最大限の配慮をしています。
 
*体内への刺鍼が不可欠な鍼灸院においては、易感染傾向の患者をベースラインとして、最大限に必要な院内環境を考え、整えるのが当然であると考えています。
 
①院内感染とは
主に病院で、細菌やウイルスなどの病原体に感染する事を院内感染と呼びます。治療の場である病院は、元来様々な病原体(に感染した患者)が集まる場所でもあり、薬剤耐性菌が多く発生しやすい環境であるという点においても、重篤な感染症が発生しやすい危険な場所であると言えます。一方、鍼灸院においては、病院に比べて使用する薬剤の種類も少なく、耐性菌が発生する可能性はかなり低いと言えますが、危険性はゼロではありません。よって、皮下深部への刺鍼を行う鍼灸院においても、注射針等を用いる病院と同様に体内に病原体が侵入するリスクが伴いますので、院内感染の予防を徹底する事が非常に重要になります。
 
②院内の清掃を徹底
院内は毎日清掃し、空気の入れ換えも定期的に行っています。特に患者が利用するトイレや洗面台は一日に数回清掃し、常に清潔な状態を保っています。
 
③施術時にはマスクを使用
施術時、施術者はマスクを着用し、院内感染の予防に努めています。過去に発表されている刺鍼事故では飛沫感染等による事故は報告されておりませんが、施術者が言葉を発した時や、くしゃみ・咳をした時に鍼や鍼治療関連器具に細菌やウイルスが付着し、感染しないとは言い切れません(落下菌同様、鍼には様々な菌が付着する可能性を考慮しています)。また、施術者が何らかの飛沫感染系病原体に感染したままマスクをせずに施術を続ければ、施術者自身が保菌者となるため、患者間での感染が拡大する可能性があります。そのために当院では万が一を考え、施術時はマスクを着用する事で危機管理を徹底しています。歯科医がマスクを着用することは常習化していますが、今後は鍼灸師もマスクを常用すべきでしょう。
 
④医療廃棄物の処理について
使用済みの鍼や血液が付着した綿花などは、法に定められた通り医療廃棄物として適正に処理しています。具体的には、市町村指定の産業廃棄物業者と契約した後、購入した専用のBOXにて厳重に保管し、BOXが一杯になった状態で引きとってもらい、処理していただいております。
 
 

灸の施術について

*現在は針施術を優先しているため、基本的に灸施術は行っておりません。
易感染傾向患者(糖尿病患者など)には灸の施術は行わないか、熱傷を伴わない灸(熱く無い灸→輻射熱を利用する棒灸など)で施術しています。灸の効果は主に温熱効果と、蛋白変性による免疫機能賦活効果があります。温熱効果だけを求めるならば痕を残さない八分灸で十分ですが、免疫機能の強化・向上を求めるならば痕を残す「焼き切りの灸」が必要になります。しかし、「焼き切りの灸」は文字通り皮膚を焼くため、皮膚の水疱化が避けられないので、当然ながら施術部位が第2度以上の熱傷となり、糖尿病などの既往歴がある易感染患者に対しては禁忌となります。したがって、当院では患者の状態を的確に見極めた上で、灸を施術するかどうかを慎重に考えています。灸は熱いとか痕が残るなどと言って、たまに灸施術を極端に嫌がる患者がいますが、要は灸の用い方如何(テクニック)でして、熱く無い灸でも痕の残らない灸でも、効果的に施術が可能です。特に冬場は筋肉がカタくなりやすいので、鍼と灸を併用することによって鍼の効果をより良く引き出す事が可能です(基本的に当院は効果の良い針治療が主で、灸施術は補助的に、時間に余裕がある場合のみ行っています)。

-東京つばめ鍼灸-
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